投稿日:2020年12月10日 更新日:2023年7月25日

五月人形 購入について

五月人形は誰が買う?参考にしたい風習やトラブル事例、話し合いのコツをチェック

男の子の初節句には「五月人形」を飾ってお祝いするケースが一般的ですが、いざ用意する際に「誰が買うもの?」と悩まれることもあるかもしれません。なかには双方のご実家それぞれから購入を申し出られる場合もあり、実際はどのような決まりや風習があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は「五月人形は誰が買うものなのか」をテーマに、さまざまな視点からその疑問をクリアにしていきます。地域別の風習や近年の傾向、よくあるトラブル事例なども参考にしながら、五月人形選びをスムーズに進めていきましょう。

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五月人形を「誰が買うのか」に決まりはある?

五月人形には厳密に「誰が買う」というルールはありません。しかし、古くからの風習では母方の実家が用意するケースが多く見られました。

というのも、昔の女性は結婚すると男性側の家庭に入るスタイルが一般的で、女性側の両親は自分の娘に会いづらくなる傾向があったと言われています。そのため、孫誕生などの祝い事があるたびにお祝いの品を購入し、娘や孫の様子を見に行くことが習慣化していました。

こうした経緯があり、「五月人形を購入するのは母方の実家」という考え方が根付いていったとされています。しかし、時代の変化とともに婚姻の形態や結婚後の居住スタイルも変わり、現代では父方の実家に対しても母方の実家に対しても、関係性はほとんど変わりません。

そこで、最近ではそれぞれのご家庭の事情を考慮し、父方と母方のご両家で相談しあって決める傾向に。たとえばご両家の負担が平等になるように折半するケースや、お祝い金でご夫婦が購入するケースが多く見られます。

 

地域で異なる「誰が買うのか」の風習

近年は誰が買うといった明確なルールはないものの、今もなお古くからの風習に従って五月人形を贈る地域は少なくありません。また、前述では母方の実家が購入するケースが一般的だったとご紹介しましたが、逆に父方の実家が贈る地域も見られます。

これは、かつて武家社会が広がり、家を継ぐ男の子が生まれたことを祝う文化が影響していたと考えられます。

貴族文化が強い地域では、嫁ぎ元となる「母方の実家」が購入するスタイルが見受けられます。

こういった地域や家系により風習が異なる点もありますが、あくまで参考程度になりますので、それぞれのご家庭でよく話し合い、準備を進めることが大切です。

 

意外と多い!?五月人形購入時のトラブル

五月人形を「誰が買うのか」についてしっかりと話し合いを行わないでいると、ご両家の間で、あるいはご夫婦とご実家の間でトラブルが生じる恐れがあるため注意しましょう。よく耳にするのは以下のような事例です。

・双方の実家から送られてきてしまった
・片方の実家のみに相談し、購入してもらったため、もう片方の実家との関係性がこじれてしまった
・母方(あるいは父方)の実家からプレゼントしてもらえると思い込んでいたが、送ってもらえないまま初節句を迎えてしまった
・気づいたときには実家が勝手に選んで注文してしまっており、好みのデザインではないものが届いた
・実家が選んだものはサイズが大きく、設置・収納するスペースがない など

上記のようなトラブルを防ぐためには、夫婦間はもちろん双方のご実家も含めてよく話し合うことが大切です。その際は、「誰が買うのか」だけでなく「誰が選ぶのか」も明確にしたうえで、もしもご実家が選ぶ場合には『五月人形を実際に飾るご夫婦の希望』をきちんと伝えることをおすすめします。

ちなみに、ふらここが2021年5月に実施したアンケート調査では、ふらここの五月人形を注文された方の55%が「26歳~40歳」で、赤ちゃんの祖父母世代にあたる「51歳以上」の割合は37%でした。注文者=出資者とは限りませんが、ぜひこちらのデータも参考にしてみてください。

〇参考:アンケートから見る「五月人形」のリアルなトレンド ~ふらここにおける五月人形購入者の動向をご紹介~>

 

大切なのは、「誰が買うのか」ではなく「誰のために買うか」

五月人形を「誰が買うのか」という点に注目が集まりやすいですが、そもそも節句飾りは初節句を迎える子どもの成長や健康を願って贈るものです。その気持ちを大切に、心を込めて贈ってあげることが理想的なお祝いの仕方と言えます。

〇こどもの日(端午の節句)の意味や歴史に関してはこちら>

もしもご両家の風習の違いなどでトラブルに発展する恐れがある場合には、ご夫婦が主導権を握って慎重に話し合いましょう。たとえば母方の実家が購入されるのであれば父方の実家からはご祝儀をいただくなど、お祝いのバランスを意識して提案することが話し合いを上手にまとめるポイントです。

 

各ご家庭のスタイルに合わせて五月人形のご用意を

生まれてきた可愛い赤ちゃんの初節句は、ご両親はもちろんご親族みなさまで愛情たっぷりにお祝いしたいものです。そのため、ご両家それぞれのお気持ちを尊重しながら、ご家庭のスタイルに合わせて五月人形を選ばれることをおすすめします。

もしもご親族と一緒に五月人形選びをされたい場合には、オンライン上で気軽に商品をご確認いただける「ふらここ」のサイトをチェックされてみてはいかがでしょうか。飾る場所や収納場所に困らないコンパクトな五月人形をバリエーション豊かにご用意しており、目安のご予算やサイズに合う理想通りの商品がきっと見つかります。

ふらここの五月人形一覧はこちら>

 

\ 端午の節句に向けて、慌てずしっかり準備! /


この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋