投稿日:2020年9月4日 更新日:2022年9月28日

雛人形 ひな祭り

『源氏物語』にも登場!?雛祭り(桃の節句)の歴史を知ろう

 

女の子の健やかな成長や幸せを願って行う雛祭り (桃の節句)は、以前からこの形だったわけではありません。その起源はいくつか説がありますが、以前は貴族の間でお人形遊びが流行したり、『源氏物語』や『枕草子』にそのお人形遊びのシーンが描かれていたりと、意外と長い歴史があります。そこでこの記事では、雛祭りの歴史についてご紹介します。

縄文時代という説も!?雛祭り(桃の節句)は奈良時代以降に始まった

雛祭りの起源には、さまざまな説があります。もともと日本には、縄文時代に土偶を「地母神(ちぼしん)」としてあがめる土偶信仰があり、「人の形をしたものに願いや祈りを込める」という風習がありました。 藁(わら)や紙を使った「人形(ひとかた)」に自分の厄や災いを託して川などに流すといった奈良時代以降の「身代わり信仰」と、中国において災厄をはらう行事であった「上巳(じょうし)の節句」が合わさり、現代における「雛祭り」起源となったようです。

特に平安時代においては「ひいな遊び」と呼ばれる遊びが貴族の間で流行したことが、今の雛祭りに大きな影響を与えていると言われています。「ひいな遊び」は、紙でできたお人形を、同じく紙でできたお屋敷の中で遊ばせるという、現代の「おまままごと」のような遊びです。「ひいな遊び」は当時、貴族の少女たちの間で流行しており、『源氏物語』や『枕草子』のワンシーンでも「ひいな遊び」にあたる描写があったほどです。この「ひいな遊び」が今の雛祭りの原型となった、という説が一般的といえるでしょう。

また、上巳の節句が現在の「3月3日」と定まったのは、今から600年ほど前の室町時代であるといわれています。ただし、当時は現在のような「人形を飾るお祭り」というイメージとは異なり、あくまでも「(厄)払いの儀式」として執り行われていたようです。

戦乱が終わって江戸時代になり、幕府が3月3日を含む「五節句」を式日に定めたことや、京都御所で豪華な「雛祭り」が催されたことから、雛祭りが今のような「女性のための華やかなお祭り」として受け入れられるようになったといわれています。

明治・大正時代になると、雛人形が「家の権勢を示すツール」としての側面を持って扱われることも多くなり、派手な雛人形が増えてきたのもこの頃と言われています。

御殿飾りのような大きなセットが用いられるようになったのは江戸時代後期で、関西地方では明治・大正時代になっても広く使われていました。しかし、昭和30年代後半には徐々に衰退していき、それ以降、家庭用の小型タイプの雛飾りなども登場するようになりました。 こうして雛祭りの歴史は現在に至っています。

現在の雛人形のトレンドは「コンパクトで飾りやすいもの」

意味合いだけでなく形もその歴史と共に変わってきた雛人形ですが、現在の雛人形はどういったものがトレンドなのでしょうか。

現在では、核家族化や居住スペースの小型化(マンション・アパートなど)によって、飾る場所やしまう場所に困らない小型の雛人形が好まれるようになってきています。共働きの世帯も増え、毎年大きい雛飾りを飾ったりしまったりする手間がかけられない、といった事情も関係しているようです。

室町時代以前に流行した紙と藁の簡易な雛人形や、明治~大正前期に流行した大型のお雛様セットは、今ではほとんど見られません。

五段飾りなど大きめの雛人形はまだまだ需要が高いことも事実ですが、このように現代では男雛と女雛だけのコンパクトな雛人形を用意するご家庭も増えてきているのです。

コンパクトさが特徴!ふらここのおすすめ雛人形もご紹介

ふらここでは、現在需要の高まっている「コンパクトな雛人形」を数多く取り扱っています。手のひらサイズのお人形は軽く、忙しいパパ・ママでもさっと飾りつけや片付けができます。五段飾りなどの大きな雛飾りは飾る場所に迷うこともありますが、コンパクトなお人形なら棚の上やテレビ台の上 など、省スペースで飾れてしまう場所にも困りません。ふらここおすすめのお人形を以下でご紹介しますので、コンパクトタイプの雛人形をお探しの人はぜひご検討されてみてはいかがでしょうか。

【ふらここおすすめの雛人形】

まいまい 小花に唐松(MI-01122901

商品名:まいまい 小花に唐松(MI-01122901
サイズ:横幅44.5cm×奥行30cm×高さ22cm(飾り付け時)
価 格:77,500円(税込85,250円)

~商品の特徴~

春色のお衣装は、中国から来た高級絹織物である名物裂(めいぶつぎれ)の一つ、笹蔓緞子(ささづるどんす)に使われる唐松と小花をふらここオリジナルでデザインしたものです。創業260年の歴史を誇る京都の名門・十三代目 譽田屋勘兵衛(こんだやかんべえ)が織り上げたお衣装には、たくさんの小花や細い線での唐松の表現に匠の技巧が光ります。春を思わせる明るい色調が特徴的です。

四つ折りのお屏風には蘭・竹・菊・梅の「四君子」が描かれ、お人形の元気いっぱいな笑顔に心が癒される人気の親王飾りです。飾り台はナチュラルな木目調となっており、お家の他のインテリアとも馴染みやすいでしょう。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/MI-01122901

りんりん 京刺繍・花結び(RN-01411601

商品名:りんりん 京刺繍・花結び(RN-01411601
サイズ:横幅42cm×奥行35cm×高さ39cm(飾り付け時)
価 格:246,000円(税込270,600円)

~商品の特徴~

コンパクトかつ豪華な段飾りをお探しの方は、十五人飾りがおすすめです。一番小さい飾り台は横幅42㎝。「りんりん 京刺繍・花結び」はほかのインテリアともなじみやすいライトブラウンの飾り段に、ちょこんとしたお人形たちがぎゅっと集まり、よりかわいらしさあふれる十五人飾りとなっています。

皆、暖かい春のような色合いお衣装に、そろって「花」と「結び」柄を京刺繍(きょうししゅう)であしらっています。「花」と「結び」柄はひとつひとつ少しずつ形が違い、ふらここオリジナルの絵柄です。優しい色合いと自然を感じる配色は、春の花畑を思わせます。

お屏風には咲き誇る桜を京刺繍(きょうししゅう)であしらっています。大切なお子さんが「花のように美しく成長し、良いご縁に恵まれますように」との願いを込めた、コンパクトな十五人飾りです。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/RN-01411601

 

信仰からおままごとを経て雛祭りに!現代ではコンパクトな雛人形が人気

雛祭りの歴史には諸説ありますが、奈良時代以降の「身代わり信仰」を起源とする説が一般的といわれています。『源氏物語』や『枕草子』にも描かれている「ひいな遊び」が雛祭りの原型となり、今の雛祭りの形になりました。現代では、居住スペースの縮小などにともない、コンパクトな雛人形がトレンドになっています。ふらここでは「まいまい」「りんりん」をはじめとした可愛い赤ちゃん顔の コンパクトな雛人形を多数ご用意しており、すべて手作りです。気になる人は、ぜひHPやカタログをご覧になってみてはいかがでしょうか。


この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋