投稿日:2017年11月6日 更新日:2020年6月30日

五月人形 収納について

五月人形のしまい方

 

末永く大切な五月人形をお飾りいただくために、

「五月人形しまい方」についてご紹介いたします。

〇まず準備として、手をよく洗ってください。

きれいな手で五月人形に触れることが、五月人形を大切にするための基本的なマナーです。

(お買い求めいただいた時に、五月人形と一緒に付いてきた

 白い手袋をはめていただいても結構です)

 

 

1.お人形のお顔についたホコリを取り除きます。

 

 

五月人形のもち道具を取り外し、なくならないように注意してしまってください。

お顔にホコリが付いていたら、そっと息で吹き飛ばしてあげてください。

もし離れないホコリがあったら、きれいなティッシュペーパーや

綿棒などを使って、そっと拭き取ってあげます。

(兜や鎧も同様にほこりをそっと拭き取ってください)

 

その際に、ホコリを手でつまんで取ろうとすることは、厳禁です!

人の手にはあぶら分があるので、せっかくのきれいなお顔にシミが付いたり、

汚れが付着する原因になります。

 

 

2.鍬形(くわがた)を兜から取り外します。

 

 

兜は鍬形を取り外し、鍬形に付いたホコリを乾いた柔らかい布で、

きれいに拭き取ってください。

その際に、鍬形を素手でさわると指紋が付く恐れがありますので

お気を付けください。

 

 

3.お顔の保護(面紙:めんがみ)をします。

 

 

きれいなティッシュペーパーを、五月人形のお顔の長さに合わせて

細長く折り曲げます。

それを五月人形のお顔にくるくると巻き付け、ティッシュペーパーの端を

セロテープで止めます。

(お届けの際にお人形の顔に巻かれていた白い薄紙を、

 そのままお使いいただいても構いません。)

 

※兜飾や鎧飾には該当する作業はありません。

 

 

4.毛ばたきで、お衣装のホコリを取り除きます。

 

 

お買い求めいただいた時に、五月人形と一緒にお箱の中に入っていた毛ばたきを

取り出し、その毛先で、そっとお衣装に付いたホコリをはたいてあげてください。

毛ばたきを使う時は、五月人形のお顔に保護(面紙)をしてからにしてください。

(毛ばたきが五月人形のお顔に触れると、かえってお顔を

 汚してしまうことがあります。)

 

※兜飾や鎧飾に該当する作業はありません。

 

 

5.白い袋に五月人形をしまいます。

 

 

五月人形が入っていた白い袋に、五月人形を入れてください。

(兜も同様に、入っていた白い袋に入れてください)

 

その際に、防虫剤や防カビ剤を、袋の中には入れないでください。

(お衣装に直接薬品が触れると、お衣裳が変色してしまうことがあります。)

 

 

6.お箱に五月人形を収納します。

 

 

袋に入れた五月人形や兜を、お箱の中にそっとお入れください。

次に、五月人形とお箱の間に、詰め紙を入れます。

お箱の中でガタガタと五月人形が動かない程度に、

ふわっと丸めた紙をすき間に少し詰めるだけで結構です。

この時にお使いになる紙は、新聞紙のように活字のインクで

五月人形が汚れてしまうような物でなければ、何でも大丈夫です。

 

 

7.防虫剤を入れます。

 

 

最後に、箱の隅に、ひと包みだけ防虫剤を入れてください。

(人形専用の、防虫剤と調湿剤の併用がおすすめです。)

この時に、多種類の薬品を混ぜてお使いにならないでください。

化学反応を起こして、五月人形のお顔やお衣装が変色してしまう場合があります。

※兜飾に防虫剤は入れないでください。金属が変色する恐れがあります。

 

 

8.保管場所について

 

 

湿気の少ない場所に保管してください。

また、年に一度(十月頃の湿度が低い晴れた日)風通しの良い場所で

虫干しをしていただきますと、良い状態で長くお飾りいただけます。

(虫干しの際は、直射日光はお避け下さい。変色等の原因となる場合がございます)。

虫干し後は、埃を落としてからおしまいください。

 

 

 


この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋